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ブラームス・交響曲第4番


ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィル

第3番を加えて、ムラヴィンスキー初の全集となったものです。


その第4番・・・(その昔、ビクターのLPで出たものと同様の演奏)

第1楽章

第1主題冒頭は無機質なくらい歌われずに奏されますが・・・ふとディミニュエンドが掛かるのです。
このディミニュエンド、1回目の13小節目はさりげなく、2回目(第1主題の変奏部分から展開部に入る30小節目)は強かに~これには、もう足元から崩れ落ちるような強烈な感覚を覚えます。一挙にロマンティックな雰囲気が濃厚になるのです・・・最早、曲に埋没している自分に気付くゆとりすらありません。

しかし、この泣きが入る弦の響き、これは一体・・・

ムラヴィンスキーの、この曲に対する想い入れの深さを感じる楽章です。


第2楽章

ひと時の安息とでも、申しましょうか・・・?第1楽章の濃厚なロマンティシズムとは打って変わって、思いの他、前半は清らかな流れで満たされます。円熟の味わい、とても立派な造り。盛り上がりの弦の響きは分厚く、腹に応えるものです。


第3楽章

只管、前進あるのみ!鍛錬を重ねたオケから、黒光りするようなエネルギーが噴出します。他の楽章もそうですが、オケの人数が増えたように聴こえます。この俊敏さとパワー感は、レニングラードならではでしょう。


第4楽章

凄まじい緊迫感が横溢して・・・生で聴いていたら卒倒しそうな気配。木管に繊細な感情を認めつつ、弦と金管は思い切って鳴らす戦略にヤラれた!!

燃え盛る鋭利な刃物のようなブラームス。


ところで・・・

個人的には、第1楽章が好きでよく聴いています。

ただ、コーダはシューリヒト/バイエルンには敵わないかと・・・。力感がありますが、今ひとつ、ビシッと決まらないのです。第1主題を強奏する部分はリタルタンドして欲しい~それでこそ、決然とした曲想が生かされると思います。

第2、3楽章はさておくとして・・・

第4楽章は、同じ魔性系でいくならクナッパーツブッシュ/ケルンを採りたい気もします。ただ、物凄い演奏には間違いないです。

皆さんは、どう思われますか?

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ブルックナー・交響曲第7番


ブルックナー・交響曲第7番ホ長調
カラヤン指揮/ウィーン・フィル

1989年4月、カラヤン最後の録音。


第1楽章

弦をはじめ、各パートが有機的に織り成す練絹の輝き。心を籠め貫いていながら、音楽は自然な流れを失わない。

歌うが如く、語るが如く、切々と、そして決然と・・・。

木管の寂寥感、その余韻は静寂に吸い込まれるかの様に消えていく。

ウィーン・フィルは、これがカラヤンとの最後の録音になると予感していたのでしょうか・・・?

それ程までに、この演奏にはウィーン・フィルの美感が際立っています。


第2楽章

しみじみと慈しむような情感、優美にしてどこまでも清澄な響き。旋律の一片一片が驚くほど微妙なニュアンスを湛え、室内楽的な透明度をも聴かせます。

今、永遠に向かって語りかける、開かれた世界。

孤高なまでに、溜息が出る程に美しいアダージョ。

カラヤンが生涯を懸けて求め続けた美学、それがこの楽章に集約されていると言っても過言ではないでしょう。


第3楽章

ピラミッド型の響きが、躍動するようなスケルツォ。

ウィーン・フィルは下手な指揮者の言うことは聞きませんが、ここでは見事にというか、当然に、そしてさり気なくオーケストラ・コントロールが利いています。

・・・第4楽章への巧みな伏線が敷かれているようです。


第4楽章

カラヤンらしい鋭角的な切れ込みが随所に現れます。美しいだけではない、金管の荒々しさにも見られる表現の幅の広さ。第1、第2楽章の静謐な美、躍動の第3楽章との対比感、バランスの妙。

圧倒的なボリュームの中に訪れる終結部。

ブルックナーとの、そしてカラヤンとの至福の時。


ところで・・・

カラヤンのシベリウスは素晴らしく、永年の愛聴盤です。しかし、正直、ブルックナーはLPの頃から聴いてきて、殆ど感動したことがありませんでした。音響的には凄くて、美しくもあるのですが、特許カラヤン・パレットの中で促成栽培された感じがしたのです。

ここに聴かれるカラヤンのブルックナーは、最早、促成栽培や巧言令色などではありません。

彼岸の美とは、こういうものなのでしょうね。カラヤンが言いたかったこと、描きたかったことはこれだったのかと・・・。心が洗われる様に、時に痛々しい程に美しい。

カラヤンは、ここまでの境地に達していたのです。

ブラームス・交響曲第4番


ザンデルリンク指揮/ベルリン交響楽団(日本コロムビア CAPRICCIO COCO-78497→500)

シューリヒト/バイエルン、クナッパーツブッシュ/ケルン、ムラヴィンスキー/レニングラード、フルトヴェングラー/ベルリン、セル/クリーヴランド、等々・・・名演が目白押しの中、当ザンデルリンク盤はゆったりとした足取りで進めつつ、オケからコクのある響きを引き出しています。

テンポは遅くとも弛緩することなく、悠然たるブラームスが描かれています。ハーモニーも十全にザンデルリンクならではのバランスが保たれています。

この燻銀の響き・語り口は恰もブラームス自身が指揮しているかような趣があり、ブラームス党には堪えられない演奏でしょう!

正統派ブラームス・・・この曲の素晴らしさを満喫出来る名演だと思います。

音質も素晴らしいです。コンサート・プレゼンス!

KBXの入院


実にこの1年で入院した機器達・・・

ジェフ・ローランド/コヒレンス~蓄電池不具合(寿命?)

JBL/K2~アラインメント・フットの破損(自作の気分を味わえました^^;)
       ~ウーファー・エッジ老朽化

カウンターポイント/SA-220~電源トランス巻線溶断(何とBTLの2台共)

そして・・・今回のクレル/KBX(チャンネルディバイダー)であります。

勘弁して欲しい。しかし、そんなに酷使してもいないですけど、10年以上も経てば仕方ないかもしれませんね。

KBXの問題は「ノイズ」です。
以下に症状を書き連ねますと・・・

1.不定期にガサゴソといったノイズが、右チャンネルの特にウーファーから出る。中高域ドライバーからも多少出る。

2.KBXの低域側のボリュームを回転させると、特に左チャンネルのスピーカー(ウーファー)から、かなり大きなノイズが出る。このままいくとスピーカーが壊れるのではないかと思うほどのノイズ。

これって結構重症かも!?

折角、皆さん元気に退院したと思った矢先に。
次はCSEの安定化電源辺りが怪しい気もしたり・・・

マーラー・交響曲第1番「巨人」


クーベリック指揮/バイエルン放送響(audite95.467)

1979年11月2日、ミュンヘン・ヘラクレスザールでのライブ録音

実に鮮度の高い、飛ぶ鳥を落とす勢いの「巨人」です。

クーベリックならではの格調の高さはいつもながら・・・奇抜なことはあまりせず、節度のあるオーケストラ・コントロール。それでいて鳴りは深く、情熱が迸るような高揚感も聴かせてくれます。

こうした演奏がCDで聴ける幸せを、つくづく感じます。

「巨人」はワルター/コロンビア響が名演として知られていますが、このクーベリック盤、個人的にはベスト1です。

録音も鮮明なステレオです。ライブ感が溢れていて、ホールトーンもよく聴き取れます。

こういう生き生きした録音を聴くと、低感度・近接マイク林立&ミキシング至上主義型の録音が如何に音楽を殺しているか分かります。ミキシングは足し算だとは限りません~引き算(相殺)もあります。下手をすると音楽の持つベクトル情報が無茶苦茶に失われてしまうのです。

これは厭くまで私見でして・・・マルチマイクでも良い録音は多々ありますので、誤解なさらないで下さい。

ブルックナー・交響曲第7番


ヨッフム指揮/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(Altus ALT-015/6)

ブルックナー・交響曲第7番ホ短調
モーツァルト・交響曲第33番変ロ長調

1986年、ヨッフムが死の半年前に来日公演(人見記念講堂)で残した名演。

シューリヒト、クナッパーツブッシュ、朝比奈 隆、ヴァント、いずれの演奏とも異なる19世紀ロマン派色のブルックナー。ゆったりと琥珀色の景色を眺めていくような、ヨッフムならではの演奏。

こうしたアプローチだとブルックナーは失敗してしまうものなのですが、ヨッフムは老練の技で素晴らしく味わいのある演奏を繰り広げています。

学生時代にこのコンサートを聴いた友人(ピアノの達人)が、甚く感動していたのを思い出します。

モーツァルトもテンポ・表情が絶妙なニュアンスを醸して、それはそれは見事です。
ブルックナーにも聴かれたロマン派色はここにもあります。その色に染まりながら音楽を享受すること自体が格別の喜びと感じられる・・・そういう雰囲気をもった演奏です。

録音も大変良く、音の伸びが秀逸です。このライブ感はマニアも納得のはず。

ヨッフムの遺言。

のだめカンタービレ


10月16日(月)第1回放映、ご覧になりましたか?

ロケは、東邦音楽大学と洗足学園音楽大学が使われています。
※写真は東邦音楽大学・川越キャンパスのコンサートホール〔グランツザール〕。以前、ドラマ「子犬のワルツ」にも出ていましたね。
かなり夜遅くまで撮影しているらしいです。スタッフの皆さん、大変ですねー。

漫画の方は~実写版よりもっとハチャメチャだそうです。一体、どんなんだか?!

「のだめ」の女優さん・・・名演技というか嵌り役ですね~一種のパラノイア、天才肌。

お風呂が2日に1回、シャンプーは3日に1回・・・凄いけど、案外、そういう人っているかも。
その昔の日本には入浴の習慣がなかったらしいです。しかし、夏は流石に(ーー;)ですね・・・現代は食生活も変わって、肉や油気が多いですからね。

フィクションなのに、何マジに考えてんだろー?(^_^;)


これでモーツァルトの2台のピアノのためのソナタ・・・売上激増は必定。
CDなら、個人的にはアシュケナージ&フレージャーがお薦め。

ブラームス・交響曲第4番


ブラームス・交響曲第4番

クナッパーツブッシュ指揮/ケルン放送交響楽団

第1楽章冒頭の主題からして穏やかではありません。秋の道を歩くブラームスの心は、ここでは苦悶に苛まれています。旋律は情念の炎を纏い、その緊迫感・切迫感は常識を遥かに超えています。

オケがクナの棒に必死になってついていく・・・その様が壮絶そのもの。聴いているこちらも怖いもの見たさに追い掛けてしまうのです。

第2楽章、この楽章は曲想も曲想なので、とりあえず身構えずに聴けますが・・・実に重厚で深いです。

第3楽章、これも火花が散る様な音響の嵐。次の第4楽章がいやが上にも期待されます。

第4楽章に至っては・・・冒頭の主題を過ぎて一呼吸置いた後、俄かに信じ難いアッチェレランドとリタルタンドが現れます。これには翻弄され捲くります・・・しかし、何という閃き!この部分をこのように表現した演奏は、他に聴いたことがありません。
終始、まるで鬼神が指揮しているかの如くの集中度・燃焼度です。爆演というだけでは収まらない、超人的なエネルギーを感じます。

練習嫌いなクナのことですから、恐らくこの演奏も殆どぶっつけ本番だったのでしょう。
練習(リハーサル)不足のため確かにオケの縦の線が合わないところがありますが、そんな些細なことを言っている場合じゃありません。

この演奏を聞いた後、他の演奏を聴くと生温く聴こえます。

真に驚愕、超弩級の名演!

カペルのショパン


ショパン・ピアノソナタ第3番

私が弾いてますm(__)m!!~冗談は、さておき・・・

ウィリアム・カペルは1922年9月22日、ニューヨーク生まれ。
フィラデルフィア音楽院、ジュリアード音楽院で学び、41年10月28日にタウンホールでデビューリサイタル。その後、華々しい演奏活動を行い、名声を高めました。しかし、53年10月29日、オーストラリア演奏旅行からの帰路、飛行機事故で帰らぬ人となってしまったのです。まだ31歳の若さだった・・・。

カペルの素晴らしさは、テクニックの為のテクニックではなくて、テクニックが只管音楽表現の為に注ぎ込まれているところだと思います・・・全ては音楽の為に!

録音は53年10月22日、カペル最後のコンサートでオーストラリア放送局の放送用録音です。彼はこの僅か一週間後に他界するのです。

第1楽章の冒頭は今ひとつ冴えない感じですが(録音のせいもある)、すぐに立ち直ってその後は、もう素晴らしいの一語。俊敏な感性・洞察力がショパンの音楽に命を吹き込み、更に深々と奏でていきます。

各楽章が巨匠の風格さえ感じさせる完成度の高さで、聴く者にこの上ない充実感を味わわせてくれます。例えば、リタルタンドや休符に意味があることを、これほどまでに訴えてくる演奏を他に聴いたことがありません。リパッティ、アルゲリッチ、ギレリス、ブーニン、いずれもこの境地には達していないと感じます。

ショパン・ピアノソナタ第3番・・・しかし、何と言う高貴な音楽・・・ロマンティシズム・旋律美、それを支え根底を流れる気高く揺るぎない精神の世界。シューマンはショパンのことを「花に隠された大砲」と言ったそうですが、この曲~カペルの演奏を聴くと、殊更良く分かる気がします。

モーツァルト・ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」


シューリヒト指揮/シュトットガルト放送響、ハスキル(ピアノ)
(PRELUDIO PHC2140)
※このCDはジャケットの曲順:9番→19番に対してCDの曲順:19番→9番と反対になっています。珍しいミスです。

この曲の成立については、ザルツブルグを訪れたフランスの女流ヴィルトーゾ・ピアニストであるマドモアゼル・ジュノーム(ジュノーム嬢)の依頼により作曲されたというのが通説ですが・・・

パリの有名な舞踏家でモーツァルトの親友の一人だったジャン・ジョルジュ・ノヴェールの娘のヴィクトワール・ジュナミー Victoire Jenamy であった(1776年にウィーンで注文したという)・・・という説もあるそうです。

であれば「ジュノーム」ならぬ「ジュナミー」ということに・・・。

さてこの演奏、ピアノ協奏曲とは何かを考えさせられる超名演だと思います。指揮者/オケ・ピアニストが見事なインタープレイを聴かせるのです。お互いを高めあって、音楽性が高い次元で融合しています。

音楽に対して献身的なシューリヒトとハスキルなればこそ、描き出し得た世界・・・。

そこにあるのは温かく輝かしい、生きる歓びに溢れたモーツァルト。

モーツァルト・交響曲第41番「ジュピター」


クーベリック指揮/バイエルン放送響(ORFEO C498 991 B)

モーツァルト、最後の交響曲。

カザルス/マールボロ、シューリヒト/ウィーンも素晴らしいですが、このクーベリック盤が私のお気に入りです。

クーベリックという指揮者は、普段はあまり派手なことはしません。しかし、彼の振ったものには常に得も言われぬ格調の高さがあります。

この演奏はライブ・・・クーベリックはライブだと燃えるタイプなのです。持ち前の格調の高さと燃え盛る炎、真に鬼に金棒です!

この演奏抜きに41番は語れないでしょう。
カップリングの40番も並大抵ではありませんよ。

しかも、ステレオ・音質良好です。

プロフィール

Kapell

Author:Kapell
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