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ツェンダーのベートーヴェン(その3)


シューベルト:交響曲第5番変ロ長調

ヴァレーゼ:エクアトリアル

ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調

ハンス・ツェンダー指揮
南西ドイツ放送交響楽団

CD・ステレオ・録音:2004年1月
Disclosure CLASSICS DS 0060-2



ベートーヴェンの交響曲の中では、個人的に第3が一番好みで、次いでこの第8です。ベートーヴェン自身も、この曲がお気に入りだったそうですね。

余談ですが、「ベートーヴェン」と書いて(読んで)いますが、ドイツ語の発音としては「ベートホーフェン」が正しいんです。高校時代にドイツ語の教師がそう言っていたのをふと思い出しました。

第8の名演と言えば、シューリヒト/パリ音楽院やクナッパーツブッシュ/ミュンヘンフィルがまず浮かびますが、このツェンダーも凄過ぎです!

第8は、割と地味な曲との扱いであまり聴かれませんが、この晴朗と躍動の世界は、ベートーヴェンの高潔を殊更に感じさせるものです。

第1楽章冒頭の旋律は引き締まって美しく描かれ、シューリヒトの演奏を彷彿とします。ツェンダーの方が寒色系のイメージですが、冷徹にはなりません。この指揮者が振ると、ハーモニーが充実して聴こえるのは、オケ・トレーニングをきちんとしているからでしょうね。

第2楽章は、魅惑のメトロノーム・・・ベートーヴェンが興味津々にメトロノームを眺めているかの様で、好奇心・茶目っ気の中にもキリリとした味わいがあるところがツェンダーならではかと思います。

第3楽章、ちょっと裏を突いた拍の取り方、各パートを浮き立たせた生かし方、本当に見事です!微妙なアゴーギクが終始利いています。

第4楽章の後半がツェンダーの面目躍如たるところでしょう。この曲が、第9に連なるトンでもない巨峰であることを知らしめる驚異的な演奏と言って過言ではないと思います。

カップリングのシューベルトがまた素晴らしい演奏で、特に第2楽章の美しさは印象的です。緻密でありながらくどくならず、変化に富んでいて、よくもまぁここまで表現できるものだと感心・感激頻り!

エクアトリアルでも、ツェンダーの分析力が生きていますね。

音質は少々不鮮明なところがありますが、鑑賞に支障はないレベルです。




ツェンダーの響き・・・再現芸術の孤独。

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フォーレ:ピアノ五重奏曲第1番・第2番


Gabriel Faure

Quintet No.1 for Piano, Two Violins, Viola and Violoncello in D minor op.89
1.Molto moderato
2.Adagio
3.Allegrettto moderato

Quintet No.2 for Piano, Two Violins, Viola and Violoncello in C minor op.115
1.Allegro moderato
2.Allegro vivo
3.Andante moderato
4.Allegro molto

Peter Orth, Piano
Auryn Quartet

CD・ステレオ・録音:1995年、Studio Stolberger Strasse 3

cpo 999 357-2



アウリン四重奏団のフォーレ・・・

優美・典雅と言うに止まらず、高揚感と思索の跡を感じさせるフォーレ。
オルトのピアノも実に上手いですね。

各奏者の技術の高さはもとより、個々の音楽性が緊密に結びつき融合して全体のバランスを絶妙に保つという至難の業を、ごく自然に成し遂げてしまったのです。

シューベルトにしても、このフォーレにしても、アウリンの手に掛かるとドレル・ハンドマンのシューリヒト評ではないですが、同様にその「常に作品の魂を追って止まない」直向なものを感じさせられます。

いやぁ、愈々アウリンからは目が(耳が)離せませんね!(^^♪

ソニー・CDP-338ESDのクロック換装




先日、テクニクス・SL-P999のクロックをPure Rhythm2 超低ジッタークロックに換装しましたが、ネットでいろいろと物色してみると、ソニー・CDP-338ESDのクロック換装が面白そうと思い始めました。

ソニー・CDP-338ESDは、1988年発売 ¥89.800 バブル期の製品でこの価格帯でありながら投入された物量は大変なものです。ESシリーズ中級機種の名機との呼び声が高いとなれば、ゲットしてクロック換装したらさぞかしと思うのは当然の成り行きかと・・・。(^^ゞ

ところで、338ESDのクロック周波数は何MHzなのでしょうか?・・・テクニクス・SL-P999と発売年が同じ1988年のソニー・CDP-338ESD。丁度、マルチビットDACからワンビットDACへと時代が切り替わる直前の製品です。恐らく水晶発振子の周波数は同じなのではないかとの想像が働きます。

案ずるよりは、とりあえず338ESDを入手することに。

基板面の水晶発振子は電磁波吸収シートと思しき物で覆われていて簡単には外れません。これを破り取るのは、オリジナルに敬意を表する私としては~と言うか元に戻せなくなるので~やりたくないです。

周波数測定機能付のデジタルテスターでチェックしようとすると、生憎調子が悪くて使えません。338ESDのサービスマニュアルをネットで見つけて調べてみましたが、水晶振動子の周波数までは意地悪く書いてありません。どうしたものかと暫し考え、ふとD/Aコンバーターのインプット・クロックを見ればいいと気付きました。D/AコンバーターはバーブラウンのPCM58Pで、規格を見るとインプット・クロック周波数は16.9MHzとあります。OK!これならテクニクスからそのまま移植可能です。ドナーのテクニクスには、元通りになって頂くことにします。

今回もCOSELのDC/DCコンバーター・SUS1RS0505を噛ませて、Pure Rhythm2 超低ジッタークロックを繋ぎます。338ESDはシャーシーの裏蓋も外れるので内部を弄りやすいですが、丁度、水晶振動子の辺りに補強用の梁があって邪魔になります。ハンダ付けの作業時に厄介なので、メイン基板と入出力端子基板のネジを外して取り掛かりました。

電源はデジタル系の5Vを拝借。トランスから完全に独立した電源が理想でしょうが、ここではCOSEL SUS1RS0505を入れてアイソレートしてやるくらいにしておきなさいと自らを宥めます。事実、このCOSELは音質上かなり効果があると感じます。

さぁ、出来上がり!

恐る恐る電源を入れてみると・・・あっけなく動きました。クロック注入点は、多層基板で肝心のパターンが見えないところにある為、当てずっぽうでやりましたが偶々正解だった様です。

暫しエージング。

やはり、ここでも自然で滑らかな質感~アナログの音が聴かれます。低域から高域まで再現性・微細なニュアンス・立体感が増していて、瑞々しく音楽的感興をそそられる音調なのです。素晴らしい!

FIDELIXの中川氏には、デジタル物はどこにお金を掛けるべきかお教え頂きました。中古でも物量を投入したCDプレーヤーにPure Rhythmを投入することで、超ハイコスト・パフォーマンスの逸品が生まれました♪

この記事は、特に改造をお薦めするものではありません。手を加えた結果、大切な機器が壊れてしまったり発火・感電等の危険もありますので、改造はくれぐれもご注意の上、自己責任にてお願い致します。m(__)m

テクニクス・SL-P999のクロック換装(その2)



テクニクスSL-P999のクロック換装
FIDELIX Pure Rhythm2 超低ジッタークロック 新バージョン +α


+αって何?

既存クロックをFIDELIX Pure Rhythm2 超低ジッタークロックに換装するだけで素晴らしい音になるのですが、FIDELIX 超低ジッタークロックの旧バージョンの音の方が良かった様に感じ始めたのです。旧バージョンのクロックは、アキュフェーズDP-75に相島技研さんがインストールされた物だったので、本件テクニクスとはプレーヤー自体が異なるのですが、このテクニクスの音ももっとよくなるはずだと気になっておりました。

ちょっと脱線しますが、そのDP-75もFIDELIX Pure Rhythm1に換装中です。少々トラブルがあり、DP-75を中川氏に診て頂いたり、Wadia D/Aコンバーターも修理に出したりで手許にない状態なのです。後日、こちらも記事に致します。

さて、本題に戻りまして~相島技研さんでは、COSELのDC/DCコンバーターをDP-75の既存電源と旧バージョン・クロックの間に入れていたのを思い出しました。

この音の差は、COSELのDC/DCコンバーターの有無が原因ではないか?

これはもう実行あるのみ。

既存5V電源とFIDELIX Pure Rhythm2の間にCOSELのSUS1R50505を入れてみました。このメリットは以下の通りです。

1.入出力がアイソレートされることで電源ノイズの影響を受け難くなること。
2.SUS1R50505は入出力にコンデンサーがないので、コンデンサーの癖等・影響を回避出来ること。

ただ・・・

SUS1R50505はスイッチング電源なので、それ自体がノイズ発生源になり得ることが懸念されます。しかし、その発振周波数は350~1900KHzと非常に高いものです。FIDELIXのセリニティー・スイッチング電源も220kHzという高い周波数(但しサイン波)で動作させていますし、金田式往年の乾電池スイッチング・レギュレーターも613KHzでした。金田氏は、素子依存の限界はあるもののスイッチング周波数が高いほど音が良くなる様なことを仰っていた記憶があります。

事実、相島技研さんの上記作は音が良かったですし、スイッチング電源でも周波数が高ければ大丈夫だろうと勝手に思い込んでやっちゃいました。(^_^;)

で、結果はどうかと言うと・・・

これは効果覿面です!

音質はよりクリアーになり、音場に立体感が増します。余韻もより美しく、低音も更に深い・・・正にDP-75で体験したそれが、ここにも程度の差こそあれ、実に感動的な形で現れてきます。

スピーカーから溢れ出す自然で生々しい音の世界♪

※以上の記事は、拙宅固有の現象かもしれませんのでお含み置き下さい。また改造をされた結果、トラブルが生じても当方では責任が持てません。発火の危険もありますので、くれぐれもご注意下さい。

アウリン四重奏団のシューベルト


FRANZ SCHUBERT

Quartet G Major op.161 D887
1.Allegretto molto moderato
2.Andante un poco moto
3.Scherzo. Allegro vivace
4.Allegro assai

Quartet Movement C Minor op.posth. D703
5.Allegro assai

AURYN QUARTET
Matthias Lingenfelder, violin
Jens Oppermann, violin
Steuart Eaton, viola
Andreas Arndt, violoncello

CD・ステレオ・録音:1989年?、デジタル録音、ブライバッハ、西ドイツ

TACET 5



DokuOhさんのHPで、同四重奏団のシューベルト:弦楽五重奏曲が採り上げられていたので、ずっと気になっていたのでした。偶々、ネットでこの弦楽四重奏曲の方のCDを見掛けたので、喜び勇んでゲットしました。

これは、本当に素晴らしい演奏です♪

身も心も空間に浮遊するかの如く、シューベルトの世界に誘い込まれてしまいます。危険な程に美しい・・・非常に表情豊かですが、決して嫌味にはなりません。

儚き優美~シューベルトの光と影を認めた深い響き

録音も以下の機材を使った拘りのものです。

Microphones : Neumann M49 ×2 ・ Neumann U47 ×2
Mixing console : Studer 961
A/D-Converter : Lexikon 480L(18Bit)
Loudspeakers : Generec 1022A

エレクトロニクス関係は、TACETオリジナルの模様です。これらの真空管式ヴィンテージ・マイクロフォンにTACETが労を惜しまず調整を加えた結果、近代のBruel&kjaer 4003やSchoeps MK2よりも優れた音質を得た旨のコメントがブックレットに(ごく控え目に)記されています。

このTACET、一部のオーディオマニアの間では、よく知られたHiFiレーベルだそうです。オーディオ的なところだけ前面に出てしまって、音楽の素晴らしさが広く語られないのはあまりにも残念です。

録音年月が今イチはっきりしませんが、1989年だとすると、東西ドイツ再統一1990年10月3日の直前のタイミングになりますね。

この場を借りて、聴く機会を与えて下さったDokuOhさんに御礼申し上げます。m(__)m

謹賀新年


あけましておめでどうございます。

旧年中は、いろいろとお世話になりました。

本年も、皆様にとって素晴らしい一年となります様、お祈り申し上げます。

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