チョン・ミョンフンのブラームス:交響曲第4番
曲想を巧みに捉えつつ細部にまで行き渡った感情移入、決然たるリタルダンドには強靭な意志の力をも感じさせます。
それにしても、この横溢する陶酔のロマンティシズム!!
琴線に触れる濃厚にして壮絶なまでの響きには、眩暈すら覚えます。
この曲には魔性が存在することを、クナッパーツブッシュはその直観力によって抉り出しましたが、チョン・ミョンフンの演奏を聴いて、ここにも驚くべき直観力が存在することを知らされました。
その直観力・洞察力を駆使し、オーケストラの響きとして体現する能力には舌を巻きます。
現代に蘇ったブラームスの情念の炎、チョン・ミョンフンの芸術。
※韓国のオケ動画が消失したので、フランス放送フィルの演奏に差し替えております。
解釈は略同様かと存じます。
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ユッカ=ペッカ・サラステのブルックナー:交響曲第9番
偶々YouTubeを見ていて、気になったので視聴して吃驚仰天!
サラステのブルックナーは、半端じゃないです。
まずオケの響きが非常に充実しています。
楽員全員が本当に一生懸命演奏しているのが伝わってくるのです。
息の長いフレーズの表現が秀逸で、テンポ設定、起承転結の構成力も見事です。
荘重な部分を効果的に幅広く演奏するのですが、決して力ずくにはなりません。
統制されたバランス感覚を感じます。
心に深く訴え掛ける美しい響き~底流には清澄な流れが一貫しています。
もう、サラステから目が離せませんね!
サラステの目力も凄い!(笑)
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