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ザンデルリンクのハイドン、そしてブルックナー


クルト・ザンデルリンク指揮/バイエルン放送交響楽団

En Larmes ELS04-533/4
CD・ステレオ・録音:1985年10月10日ライブ

ハイドン・交響曲第86番ニ長調

ザンデルリンクならではの味わい深いハイドン。さりげなく柔和に温かく古典の美を表出して、聴かせてくれます。ハイドンの良さ、ザンデルリンクの良さを更めて納得させられる名演です。地味ながら、本当にセンス抜群。ザンデルリンクのハイドン・パリセットは、絶対の名盤だと言われるカワサキヤさんのお言葉が良く分かる演奏です。萌える様に豊かな音楽性。

ハイドンの交響曲では、第104番「ロンドン」にシューリヒトの超名演があり、この第86番も新鮮で閃きに溢れた素晴らしい演奏が残っています。

ザンデルリンクとシューリヒト・・・二人の見事な音楽が聴ける~嗚呼、何と言う幸せ!



クルト・ザンデルリンク指揮/ベルリン放送交響楽団、ペーター・レーゼル(ピアノ)

En Larmes ELS04-533/4
CD・ステレオ・録音:2001年9月9日ライブ


ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第2番変ロ長調

地味な曲を地味に聴かせない~と言っても、派手なのではなくて底光りするような美しさに満ちた風格ある演奏です。聴いていて飽きないのです。レーゼルのピアノも磨かれた美音で、ザンデルリンクのサポートに応えています。


ベートーヴェン・ピアノソナタ第10番イ長調よりアンダンテ】(アンコール曲)

レーゼルの一本芯の通った中に、細やかなニュアンスを籠めた演奏が聴かれます。


ブルックナー・交響曲第3番ニ短調

ザンデルリンクは所謂ブルックナー指揮者ではありませんが、この第3番は超弩級の名演です。

第1楽章、変な言い方ですが、恰もブラームスがブルックナーを指揮している様に聴こえるところがあります。
しかし、素晴らしい円熟・燻銀のブルックナー。雄大さに安心して身を任せられます。

第2楽章、青々とした世界に佇む孤独感、内省的な響きと安息・・・
ブルックナーの心象世界にワープしてしまいます。

第3楽章、このダイナミズム、凛として切り立った弦の表情、もう誰にも止められない躍動と生成のスパイラル。

第4楽章、とてつもなく遅いテンポ。しっかし、物凄く分厚い響きがホールを揺るがすのです。この驚くべき高揚感。ザンデルリンクがここまで開放的にオケを鳴らすのは、真に珍しいのではないでしょうか?尋常でない、この入魂の響きには圧倒され捲くります。

これは絶対のお薦めです。2枚組CDで、この充実した内容はそうざらにありませんよ。
この幅広い表現力・音楽性、ザンデルリンクが真の芸術家である何よりの証左でしょう。

不完全なライブ録音の為、若干、音に濁りと歪が感じられる部分がありますが、鑑賞に問題はありません。
ジャケットは変わってますね・・・気にしない、気にしない。

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コメント

No title

シューリヒトと同列に置かれると聴かざるを得なくなりますね。

No title

yymoonさん、シューリヒトは静寂のキャンバスに新鮮で立体的なハイドン像を描いていますね~即興的な中に深みが滲み出ています。ロンドンなど実に堂々たるものです。ザンデルリンクの醸し出す古典の美も、さりげなさが絶妙な燻銀の語り口で綴られています。

No title

クルト・ザンデルリング:確かにブルックナー指揮者ではないかもしれませんが、ドイツ的というか、ガッチリした演奏を聞かせてくれましたね。私は1963年盤のザンデルリングのブルックナーNo3を聴いております。やはりライヴ録音で歪がやや気になりますが、演奏自体は素晴しいブルックナーです。

No title

junozaさん、やはりザンデルリンクのブル3、既にお聴きでしたか・・・私は1963年盤は未聴なのです。宜しければ、この2001年録音も聴いてみて下さい。変化が興味深いですね。

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