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ブルックナー・交響曲第6番


ブルックナー・交響曲第6番イ長調

ゲオルグ・ティントナー指揮
ニュージーランド交響楽団

NAXOS 8.553453
CD・ステレオ・録音:1995年8月、ウェリントン、ロワー・ハットタウンホール


ゲオルグ・ティントナーは、1927年に10歳で名指揮者フランツ・シャルクのオーディションに合格、ウィーン少年合唱団に入団します。ご存知の通りシャルクはブルックナーの弟子で、ティントナーはシャルクの許でブルックナーのミサ曲などを歌っています。

ティントナーはユダヤ人だったので、ナチスのオーストリア侵攻でウィーン国立歌劇場を追われ、世界各地を点々とすることになります。そんな中で、1968年頃、イギリスへ渡り「サドラーズ・ウェルズ歌劇」(現在のイギリス・ナショナル・オペラ)の補助指揮者をごく短期間務めるのですが、この時期は、かのグッドオールが(客演という貌ですが)マイスタージンガーを振って大成功を収めた時期と重なるのです。ティントナーとグッドオールは面識があったのではないでしょうか?

残念なことにティントナーは悪性黒色腫に侵され、1999年10月2日、病状悪化を苦にハリファックスの自宅マンションの11階から飛び降り自殺をしてしまうのです。享年82歳。ブルックナー交響曲の全ての版を網羅する企画と合唱曲の全曲録音、さらに読響との来日コンサートも夢と消えたのです。


さて、この演奏ですが・・・ブル6では、個人的にクレンペラーと並んでベスト2です。カイルベルトやヴァントは今ひとつかと。

隅々まで温かい心が通っていて、純潔にして雄大なブルックナーが展開します。CDとして出ているティントナーのブルックナーの中でも、最も完成度が高い演奏だと思います。クレンペラーもそうですが、オーケストラの楽器配置として第1・第2ヴァイオリンを左右両翼に配置する「古典的配置」を採用しているのも特徴です。


清らかな大自然を彷彿とさせるティントナーのブルックナー。

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コメント

No title

第6番はブルックナーの交響曲の中では、ややマイナーな部類と思われがちですが、ブルックナー自身は相当この第6番を気に入っていたようですね。つまり、愛情を感じる演奏をしないとこの曲からは感動は生まれませんね。ティントナーはそうした愛情をこの第6番に注いだ好演だったわけでしょうね。

No title

私は特に第2楽章アダージョが好きです。とても美しい旋律で、広大な世界が眼前に現れます。仰る様にこのティントナー盤は、随処にその愛情を感じる演奏です。本当に癒されますよ(^^♪。

No title

ナクソスも最近では「レコ芸」誌でも無視できなくなって、新譜月評で「特選」を獲得したりしてますが、それ以前から侮り難しですね。ところで最近「交響曲CD 絶対の名盤」という本を読み、特にブルックナーの記載が充実してますが、「看板に偽りあり」のトンでも無い本でした。しかし、個々の記載は納得するところが多々ありました。

No title

damaterraさん、感動的な演奏は、案外メジャーなところにはなかったりします(^_^;)。オンツァイ(チェロ)のバッハ無伴奏にしても然りですね。「交響曲CD 絶対の名盤」は、お薦めの演奏がLPばかりとか・・・出版社の都合で題名を弄くられたのでしょうか?著者は、宇野 功芳氏の影響を受けている人らしいですね。

No title

william_kapellさん、確かに筆者はクナ・シューリヒト偏重の気があり、本業は合唱指揮者となるとモロ宇野先生路線を継承という気がします。ただ、ほぼ同世代で経験した実演も共通点があり、何よりLP世代なので違和感は比較的薄いです。逆に言えば、世代が違って「CD、絶対」のタイトルに魅かれて購入した人には「カネ返せ」モンの本でしょうね。

No title

damaterraさん・・・羊頭狗肉ではなくて、LP世代には狗肉羊頭になる部分もあるのでしょうね。私はまだ読んでもいないので、何とも言えませんが(^_^;)。私もシューリヒトには心酔しておりますけど(^^♪。やはり、出版社に問題がありそうですね。

No title

「ブルックナーの音楽」は他人の評価を私は参考にしませんね。やはり自分が陶酔できる指揮者&オケが最高ですね。人それぞれ感性が違いますからね!

No title

Junozaさん、人それぞれの感性というか・・・それはJunozaさんの感性が鋭いからだと思いますよ。(^^♪分かる人には分かる。ただ、それだけのこと・・・しかし、恐ろしく深い!!!

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