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プレヴィンのモーツァルト来日公演(その2)



プレヴィンのモーツァルト来日公演 9月8日(土)18:00開演 NHKホール

1.「フィガロの結婚」序曲K.492

2.ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491

3.交響曲第36番ハ長調「リンツ」K.425



私にとって、特別な夕べとなりました。

1は、抑え目の音量で続く曲目のプロローグとして、さり気なく美しく纏めた感じです。

2は、本日のメイン~弾き振り~期待の一曲です。

第1楽章
冒頭、息を呑む静けさから始まります。
いつもながらの弱音の優美、五月蝿くないモーツァルト。少しも力んでいないのに、豊かな音楽美を醸し出す感性の極み!
一音一音が羽毛のように柔らかく、各楽器の響きの溶け合いを殊更大切に音楽は進められます。
カデンツァは、過日のN響アワーと同じプレヴィンのオリジナルです。ちょっとバッハっぽかったり、一瞬ジャズの匂いがしたり・・・真剣なのに余裕がある、何とも深みが際立ちます。

第2楽章
第1楽章と同様のことが言えると思います。只管美しい時の流れに身を任せられます。相変わらず、木管の美しさが素晴らしいです。真にビロードタッチ。

第3楽章
謎めいた複雑なテクスチュアを明晰な頭脳が切り捌いている様な、しかし、さり気なく。いつまでも終わって欲しくないと願う・・・音楽。

3は、私としては初めて聴くプレヴィンのモーツァルト・シンフォニーです。

第1楽章
嫌々始まる感じの冒頭・・・快速快演を求める向きには、肩透かしでしょう。う~ん、これは少々、調子悪い感じですね。

第2楽章
驚くべき超名演!バックグラウンドの静けさとコントロールされた弦の優美、この境地はシューリヒト/ドレスデン国立のK.338第2楽章に次ぐものかと・・・個人的には思います。

第3楽章
基本的には第2楽章と同じく聴き込ませる音楽が展開。とりわけ弱音が効いています。

第4楽章
隅々まで彫琢されていて、その絶妙なるダイナミックスのコントロール・バランス感覚には敬服させられます。しかし、コーダはやや不完全燃焼かもしれません・・・とは言え、それが表現意図さと言われたら、それまでかも・・・です。

しかし、NHKホールは多目的ホールなので・・・音響的に問題が多いですね。これではプレヴィンの音楽の素晴らしさが伝わりにくいと思います。



帰り道・・・渋谷の街を歩く私の胸には、K.491の響きが幾度もこだましていました。



PS あまでおさん、TVカメラで録っていましたので、N響アワーで近々放送されますよ。

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コメント

No title

もう15年程、いやもう少し前でしょうか、プレヴィン/N響は確か諏訪内晶子さんがソリストのコンサートに行きました。コンチェルトはショスタコで素晴らしかったなー、他の曲は・・・・不覚にも思い出せません。あと、レイ・ブラウン(b)&マンデル・ロウ(g)とのJAZZトリオ(同じ面子でテラークから出てる)も絶品!多芸多才というと、とかく日本じゃ軽く見られがちですが、それだけじゃ無いですよねー!ごぶさたしてますが、D-clockのPCトラポ完成の暁には是非試聴に伺いたく。

No title

こんばんは 初めてメール致します
土曜のプレヴィンのコンサートに偶々私も行きました。夢のような気分でで公園通りを歩いて帰りました。N響のモーツアルトのピアノコンチェルトでは、ピリス・岩城の12番、クリーン・若杉(?)の23番と共に私のベスト3です。2楽章の木管との対話、モーツアルトもこんな風にオケと楽器で会話しながら弾いたのかと思ったほど。プレヴィンの24番はボールトと共演した演奏を好みますがオケとの対話という点ではやはり弾き振りにはかないませんね。それにしてもプレヴィンは私にとってコンテンポラリー盤で聞く白皙の才人ジャズピアニストでした。また歌伴が上手くて(特に女性歌手の)、ドリス・デイやダイナ・ショアとの協演盤は今でもよく聴きます。ところが昨日見た彼の歳をとったこと! わが眼を疑いました。でもピアノは昔のままでしなやかで、感受性豊かに瑞々しかった。私もこんな風に歳をとりたいと思いました。素晴らしいコンサートでしたね。

No title

ステキな演奏会の記事,ありがとうございます。本当に素晴らしいKV491だったようですね♪
N響アワー,絶対に見逃せませんね~^^

No title

はじめまして、pocknと申します。プレヴィンのモーツァルト、本当に本当に素晴らしかったですね。しかし、いくつかのブログを見たところ結構ネガティヴな感想もあり、感じ方は人それぞれということを感じました。同じ感動を味わった方がいることがわかり嬉しくなりTBさせて頂きました。

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damaterraさん、多芸多才がマイナスイメージでは困りますよね。
オーディオの方は、もう暫くで落ち着きそうな感じです。こちらもお目に掛かれるのを楽しみにしております!

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sorekara346さん、はじめまして。
プレヴィン、本当に素晴らしかったと思います。流石に老いて足元も危なかった感じですが、音楽は研ぎ澄まされていました。
ジャズもかなりお聴きなのですね。プレヴィンをよくお聴きの方にコメント頂けて嬉しいです。

No title

あまでおさん、既にFMでは生放送があった模様です。(録音すべきでした~大失敗!)TVでは、10月7日のN響アワーになります。N響のHPに今後の放送予定が他にも出ていましたので、ご覧頂ければと思います。前回のN響演奏との違いを見るのも興味深いですね。
http://www.nhkso.or.jp/calendar/search_bd.php

No title

pocknさん、はじめまして。
プレヴィンにはそもそも権力欲みたいなものはありませんし、ここまで来て聴衆に媚びる必要はさらさらないのでしょう。自らが信じた音楽を全身全霊で弾きそして振ったのだと思います。
ホールとプレヴィンの相性が悪く、音が萎み気味だったのは残念でしたが、よく聴けば決して音楽が萎んではいないことが分かるはずです。

No title

ありゃあ,エアチェック...最近はしていないからなあ><
10/7ですね! 忘れないようにしますっ
ありがとうございましたm(_ _)m

No title

教えていただいたN響アワー、しっかり観させていただきました。
プレヴィンの78歳とは思えぬしなやかさな演奏にビックリしました。時間の関係で、『リンツ』の第1楽章がカットされてしまいましたが、Williamさんの批評をみるとカットして正解だったのかも!?
ともあれ、良い演奏を聴くことができました。ありがとうございます。

No title

↑ちょうどこのコメが『1111』番目のコメントになりましたね。なんだかとても嬉しいです。

No title

あまでおさん、ご丁寧にコメント頂いて有難うございます。
記念すべき『ゾロメ1111』番目ですね(^^♪。
プレヴィン、更めてTVで映像を見ながら鑑賞致しました。この演奏には、やはり魔法がありますよね。K.491の第1楽章カデンツァ・・・プレヴィンのモーツァルトへの深い想いが感じられて、涙が抑えきれなくなりました。

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