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チョン・ミョンフン/N響のブルックナー


メシアン:キリストの昇天
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調 ノヴァーク版

チョン・ミョンフン指揮
NHK交響楽団

2月9日(土) 開演 6:00 PM NHKホール
第1613回定期公演 Aプログラム



今回は、ちょっと文調・語調を変えてみようかと・・・。

N響定期でブルックナーをチョン・ミョンフンが振るというので、物見遊山的感覚で行ってみました。
ミョンフンのCDはベルリオーズの幻想交響曲しか持っていませんが、N響アワーでマーラーも聴いて、かなり独特な粘りと、うねるような空間・色を感じるような癖っぽい演奏をする人だなぁと感じてました。

その良くない先入観が、見事に崩れ去りました。

いやぁ~このブルックナー、とても良いです!物見遊山、面白半分なんて失礼千万でしたm(__)m。


第1&2楽章は、慌てず騒がず踏みしめていく様な純正調の演奏で、パッセージをしっかり弾かせていることに非常に好感を持ちました。第2楽章、中間部で第1主題が再現される前の旋律の受け渡しの妙は、他の指揮者では聴いたことがなかったものです。心の籠もった弦、コーダの盛り上がりも見事~クライマックスのシンバルもモロに決まったー!うっ涙が出てしまう・・・。メシアンでは非力だったトランペットも、ここではきちんと吹けてます。

ミョンフンがNHKホールの音響に配慮したらしく、弦の人数が妙に多かったです。コントラバスが5プルトも居るなんてのは、頼もしくて何とも壮観です。

ミョンフンの指揮・・・う~ん、これはもう風格すら感じさせるものです。オケの統率力が抜群!
しかも、メシアンも含めて全曲暗譜での指揮。

第3楽章は一転して快速モードに入ります。ちょっと目が詰まった感じですが、中間部ではうまいバランスでテンポを落としてます。ミョンフンの個性と言うか癖が一番前面に出た楽章の様に思いました。

第4楽章、第1&2楽章のしっかり世界に回帰します。響きは、実に無理なく充実しているんです。ブルックナーを聴き終えた満足感に浸れました。

因みに演奏時間・・・トータル68分余り。
第1楽章 21分52秒
第2楽章 24分09秒
第3楽章 09分11秒
第4楽章 13分03秒

ザールブリュッケン放送交響楽団の音楽監督もしていたミョンフンは、ひょっとしてスクロヴァチェフスキの影響~ブルックナーーのエッセンスという部分で~を受けていたのかもしれません。師匠と傾向は異なる演奏ですが・・・。


ミョンフン&N響・・・当夜、日本で今聴ける最高のブルックナーが鳴り響いたことは確かでしょう。♪


1989年1月、バレンボイムがバスティーユ・オペラの音楽監督に内定していたのですが、法外な待遇を要求したことから(背景には音楽マフィアが存在したという話?もあり)、パリ市は契約取り止めを発表します。そこに現れた音楽監督が、無名の韓国人指揮者ミョンフンなのです。そしてミョンフンは、見事にバスティーユ・オペラを成功に導くことになります。

ミョンフンは、1974年、チャイコフスキー国際音楽コンクールでスタニスラフ・イゴリンスキーと共にピアノ部門第2位を受賞しています(1位はアンドレイ・ガヴリーロフ)。お姉さんはヴァイオリニスト、チョン・キョンファ(鄭京和)。同じピアニスト出身の指揮者でアシュケナージやエッシェンバッハは、個人的には何だか中途半端で今イチだと思いますが、ミョンフンは素晴らしいです。こりゃぁ、この先も大いに期待出来ますね!

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コメント

No title

ミョンフン&ザールブリュッケン放送交響楽団の組み合わせでは、ショスターコーヴィチの「死者の歌」が名演でした。あと、歌劇「見えざる街キテージと聖女フェブローニャの物語」(R.コルサコフ)序曲(もしかすると組曲などの編曲モノ?)の入ったLPも持ってる筈なんですが、LPの大半は田舎においてあるため何とのカップリングが思い出せません!(ニールセンだったかも?)
忘れていけないのがDGへのショスタコ4番とか・・・良い指揮者ですねー。

No title

damaterraさん、コメント有難うございます。
ミョンフン、以前からお聴きだったのですね。指揮振りも明確で簡潔、人を惹き付ける何かがある気がします。

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