FC2ブログ

マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」


マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」

ハンス・ツェンダー指揮
ザールブリュッケン放送交響楽団

CD・ステレオ・録音:1973年4月4~7日、ザールブリュッケン・コングレスハレ

CPO 999 477-2


ツェンダーの「悲劇的」

鋭利な刃物で切り刻んでいく様なマーラー。
早めのテンポで進めつつも、一筋縄ではいかない千変万化の表現力。様々な楽想がコラージュの如く微妙なアゴーギクを伴って表出され、マーラーの爛れた心の襞を見る想いがします。

豹の様な身のこなし、世紀末の叫び・・・。

弦は希求・憧憬を歌い、金管の咆哮には無常すら滲ませる。

ツェンダーの指揮には、いつも譜面を意識させる何かが存在します。譜面通りとは何なのかを・・・それは作品の魂を追って止まないということではないでしょうか?DokuOhさんはツェンダーを「現代のシューリヒト」と呼ばれましたが、確かに芸風に似たところがあります。

シューリヒトは暖色系、ツェンダーは寒色系というイメージの差はある気がしますが、この曲をシューリヒトが振ったらこんな感じかなと思われる箇所が随処に聴かれます。

そのシューリヒトには(今のところ)残念ながら「悲劇的」の録音がないのですが、生前、マーラー祭等でこの作曲家を積極的に採り上げていたので、録音もまだまだ発掘されるのではないかとこれからに期待しています。(シューリヒトとマーラーには距離感があると思われるかもしれませんが、フランス国立管との「復活」を聴けば疑問は氷解します。)

ツェンダーはよく客観的な指揮者と言われ、世間では現代物のスペシャリストとしてだけ評されている模様ですが、実に勿体無いことです。

聴けば聴くほどに凄さが分かってくるマーラー演奏・解釈。

一方、特に第4楽章でオケに乱れが生じ、管が吹き間違ってトンでもない不協和音が飛び出したりもしますが、そうした傷は些細なことと思われます。弦の内声部を浮き立たせる箇所には、本当に痺れると同時に天才的なものを感じます。


兎に角、聴いていて飽きない、ここぞという決め打ちの鋭さは天下一品の演奏なのです。

また、ツェンダーに殺られました!♪

スポンサーサイト



コメント

No title

こんばんは。

シューリヒトの凄いところはマーラーとブルックナーを矛盾無く振れることでしたが、ツェンダーもそれに近いものがあります。ツェンダーのブルックナーは未知数ですが、少なくともマーラーとモーツァルトをこれだけ矛盾無く振れるのもシューリヒト、ワルター、クレンペラーなどの往年の名指揮者以来かもしれません。(あ、クーベリックがいましたね)

ツェンダーのマーラーはオケがもう少し良ければ最高の演奏になっていたかもしれません。メジャーなオケで是非振って欲しいものです。

No title

DokuOhさん、仰る通りですね。
ツェンダーのブルックナーも、是非、聴いてみたいものです!

このマーラーは録音がパッとせず、ハンマーの音などリミッターが掛かってオーディオ的には全然駄目ですが、音楽的な価値は絶大だと感じます。♪ メジャーなオケでの再録を願って止みません。

No title

お初にお邪魔致します♪

私は専らLP派なのでこうした新しい?指揮者には全く疎いのですが・・
ツェンダーさんの雰囲気は真にシューリヒト的ではありますね♪
マーラーの5番以降はこれから聴きこんでいこうと思ってレコードだけは準備してあるのですが・・(笑)
5番;バルビローリ、カラヤン、ショルティ
6番:セル
7番:クーベリック
8番:ショルティ
9番:ジュリーニ、バルビローリ、ワルター、
これ以外にハイティンクの全集を手に入れたところです。
ワルターの自叙伝とワルターの書いた【マーラー・人と芸術】を読もうと思ったいるところです。

No title

audiofan1943さん、ご訪問有難うございます。
今、アナログ・レコードでそれだけ揃えようとしたら、探すのが大変でしょうね。私のLPライブラリにも、結構共通しているものがあります。
ワルターと同じくマーラーの弟子・クレンペラーの演奏も素晴らしいですよ。♪

No title

クレンペラーの凄さに漸く気がつきシュワルツコップが歌っている4番を漸く手に入れたところです。
同じメンバーで入れた2番は幻盤なのでしょうか、どこにも見当たりません・・
しかしいつか必ず!(笑)

No title

audiofan1943さん、私は、その昔、友人に(LPで)クレンペラーのマラ2(英国盤)を聴かせて貰いました。その素晴らしい演奏が印象に残って、その後、CDで求めました。♪
CDも音質的に決して捨てたものではないので、LPの入手が困難であれば、ソフト優先の選択肢でCDを購入されても損はないかと存じます。(^^

No title

こんばんは♪
CDの選択肢もあることは判ってはいますが・・
大概その後でLPが見つかってしまうことが多いんです(汗)
中々割り切れなくて困ったもんです(笑)
今ふと思いついたことですが、3ヶ月とか半年、期限を切って探しその間に見つからない場合はCDに切り替える。
これは案外いい方法ではないでしょうか(笑)

No title

audiofan1943さん、それはグッドアイデアですね。(^^
クレンペラーのマラ2・LPが、一日も早く見つかることを祈っております。♪

No title

益々クレンペラーのマラ・2が欲しくなってきます!
かといって当然予算もありますから、価格にお構いなしという訳にもいきません(汗・笑)
しかし探し続ける努力は惜しまず!(昨日の考え通りに期限付きで・・)
頑張ります!(笑)

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

Kapell

Author:Kapell
音楽は心のオアシス
オーディオは音楽の為に

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ