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河村尚子ピアノ・リサイタル(その1)




河村尚子ピアノ・リサイタル

5月16日(土)18:00開演 フィリア・ホール(青葉台)


先日、CDで河村さんのショパンに痺れ、即、コンサート・チケットを手配したのでした。

今回のリサイタル、本当に素晴らしかったです。

スカルラッティの精妙な世界、何と多様な音を出せる人なのでしょう!技術もさることながら、音に魂が籠もっているのです。格好だけでなく、本当に精魂籠めて弾いていて、音に見事にそれが現れています。しかも自然で美しい・・・この空間と深み。思わず、固唾を呑んで聴いてしまいます。

ベートーヴェンについても、その作品の魂を追って止みません。終楽章は、やや硬い感じを受けましたが、聴かせる演奏でした。

ショパンは、期待通りの素晴らしさでした。否、期待以上でした。ピアノを聴いているというより、さながらオーケストラを聴いている様な錯覚に陥ります。変幻自在なタッチ、ダイナミクスのコントロールが本当に巧いピアニストだと思います。
ただ、中間の休憩後、最初のプログラムだった舟歌は、CDより早めのテンポで流れを重視して始まったのですが、右手と左手の音が微妙に合わず、右手の和音を弾き違えるところがありました。その後、かなり立ち直ったのですが、どうしても吹っ切れずに終わってしまいました。舟歌はかなり期待していたので、これは残念でした。やはり緊張があったのでしょうか?
夜想曲、バラード第3番、アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズは、もう只管、感動の世界です。弱音の美しさも瞠目に値します・・・ショパン自身の生前の演奏を想像して、河村さんと重ね合わせてしまいました。

楽譜から生きた音楽が飛翔する瞬間に居合わせられる喜び!

アンコールは・・・
1.ショパン:夜想曲第20番遺作
2.プロコフィエフ:ピアノソナタ第2番より第2楽章
3.フォーレ:即興曲

1は河村さんのアンコール定番ともなっている曲です。演奏の素晴らしさは言うまでもありません。2は、ダイナミックでショー・ピース的な面白さもありました。3は、それこそショパンの影響を受けたフォーレの曲です。

演奏後、会場の拍手が止まず、アンコール要求が続くので、最後に河村さんがもうお仕舞といった仕草でピアノの蓋を静かに閉めるという微笑ましいエピソードもありました。

本当に心に響くコンサートでした。

リサイタル後、サイン会があったのでしっかり並びました。ミーハーですかね。(^^ゞ
音楽誌”CHOPIN”の表紙下にサインを頂きました。大切な記念になりました♪
私が「CDは、既に自宅で涙を流して聴いております。」と言うと、河村さんは「有難うございます。」と微笑んでいらっしゃいました。可憐でいて、芯の強さを感じる女性ですね・・・確かにオーラがありました。

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コメント

No title

昨夕、河村尚子コンサート会場にいました。
>バラード第3番、アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ
のあたりは泣くのこらえてました…。

「構築的」というようなことを書かれております、
そう言われてみれば確かに立体的に聴こえました。
感動の源泉が稀代の天才の、周到な準備や壮絶なテクニックにあるのは間違いないと思いますが、

専門外の自分としてはこの確かに自分がもらったパワーにも、せんえつながら
強く河村氏の演奏家としての将来性を感じました。

サイン会には、臆して並べず。
いつかその資格を得たいなあなどとおもいつつも…
そのときはまた当方のようなヘボ聴衆のはるか先に神々しくいらっしゃるのでしょう(笑)

web上のどこかにこの感動を記したくて、
見識あふるる貴ブログに演奏会記念に書かせていただきました。

すごい!ありがとう!河村さん。

No title

晴れた日の通行人さん、コメント有難うございます。
私も、前回拙ブログで河村さんのショパンCDについて書いた時に「立体的」という言葉を使いました。
http://blogs.yahoo.co.jp/william_kapell/38100411.html

大木正興氏のホロヴィッツ評ではないですが、「わたくしたちは、突き出てくる響きがピアノから発しているのだということは分からなくなっている」世界がここにも確かにあると思います。

No title

こんなに綺麗な方なのに歌も上手だ何て
羨ましいな~~~ヾ(´ε`*)ゝ
生まれ持ってる自分の才能に気付く人もいれば
持ってるのに気付けない人もいますよね・・・

美貌に、美声・・・幸せですね・・・(*'-'*)

No title

ayaさん、コメント有難うございます。
仰る通り、魂の声がピアノという楽器を通して、聞こえてくるのです。人が体に持つ唯一最高の楽器は「声」、その「声」の如く楽器で自在に歌うことを教えてくれる演奏家、それが河村尚子ではないでしょうか♪

No title

私もKapellさんの高い評価の記事を拝見していましたので、このCHOPINの4月号の彼女の記事を読みました。
素晴らしい演奏会だったのですね。感動が伝わってきました。舟歌はテンポが速いと崩れやすいですね・・・難しい曲です・・。
演奏だけでなく、仕草や表情にも十分タレント性がありそうです。
最後に並んでお話できて良かったですね♪

No title

mamanさん、CHOPINをお読みになったのですね。(^^
ピアノにもお詳しい。
河村さんと一言ですがお話出来たことは、何より想い出になります。
今は只管、河村さんのモーツァルトが聴いてみたいと願っています。

No title

Kapell様
今日は。私も、この河村さんのコンサートに行きたかったです。最近は、自分の体調や家庭の事情から、コンサートに出掛けることができないのです。私は、五年前まで長く、このホールに徒歩で10分くらいで行ける所に住んでおりました。引っ越していなかったら、と悔やまれます。

No title

リラ1890様
どうかお体を大切になさって下さい。お引越し前は、存外ホールのお近くだったのですね。
宜しければ、河村さんのCDをお聴きになってみて下さい。ただ直近のショパン・アルバム以外が入手難でして、海外に求める他なさそうです。

No title

最近ピアノ演奏会からは遠ざかってしまっているのですが、
かつて専門に勉強してました。
こうして新しく素晴らしいピアニストが誕生しているのですね。
ショパンの舟歌は私も大好きで今でも弾きます。
どうしても休憩後だと調子が出ないのでしょうか。残念でしたね。
スカルラッティ、聴いてみたいです。
今度CDを探してみます。

No title

Cartoucheさん、舟歌にはJ.シュトラウスのウィンナワルツの様な世界がありますね。典雅さと憧れの中に隠されたもの・・・深い感銘を受けます。
是非、河村さんのCDをお聴きになってみて下さい。(^^

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