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モーツァルト・ピアノ協奏曲第18番


モーツァルト・ピアノ協奏曲第18番変ロ長調K.456
            同第25番ハ長調K.503

フー・ツォン(ピアノ)
イェジ・マクスィミュク指揮/ポーランド室内管弦楽団
(Fidelio 1870)

フー・ツォン/傅聰/Fou Ts’ong1934年3月10日、上海生まれ。
1955年、第5回ショパンコンクール3位でマズルカ賞受賞、その際の1位はハラシェヴィッチ、2位がアシュケナーでした。因みに10位に田中 希代子が入っていました。

フー・ツォンは中国文化大革命で両親を失い、中華人民共和国への帰国を断念、1960年からロンドンに拠点を移して演奏活動を続けました。

ヘルマン・ヘッセは「フー・ツォンのショパン、それは一つの奇跡だ」と絶賛を惜しみませんでした。

彼のショパン、特に夜想曲集は止むに止まれぬ想いの丈を籠めた名演だと思います。運命の悲哀、祖国への郷愁、喪失感、焦燥感といったものが、激しく彼を突き動かしている様に聴こえます。
ショパンの情念が憑依したかの如き演奏には深く惹き込まれる魅力があり、言葉を失う程に感動的です。

そして、このモーツァルト2曲・・・凛とした美音が粒揃いに並んで、彼ならではの洞察力を感じさせる演奏が繰り広げられます。知・情・意のバランス感が絶妙で、生き生きとした音楽に心を奪われます。

指揮のイェジ・マクスィミュクも過不足のないサポートが見事で、フー・ツォンのピアノとしなやかに且つ緊張感を持って一体化しています。

18番は、ワルター・クリーンも水晶の様なタッチで室内楽的な透明感のある演奏を残していますが、指揮者やオケが今ひとつです。このフー・ツォン盤は、ピアノ・指揮者・オケの三位一体で瑞々しく直観力に溢れた演奏だと思います。

25番は、旧いところでエドウィン・フィッシャー(ピアノ)&クリップス指揮/フィルハーモニア管の堂々たる名演がありますが、フー・ツォン盤も、静謐・清澄さと立て板に水のピアニズムの対比が素晴らしいです。

フー・ツォンには弾き振りのジュノームもあり、別途、記事にしたいと思っております。

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