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マーラー・交響曲第6番「悲劇的」


マーラー・交響曲第6番イ短調「悲劇的」

ミトロプーロス指揮/ケルン放送交響楽団
(FONIT CETRA DOCUMENTS DOC5)アナログレコード・モノ・録音:1959年8月31日

ワルター、クレンペラーといったマーラー直系の指揮者ではありませんが、一種の憑依型の演奏で、嵌ると大変なことになる指揮者です。

複雑なスコアでも、ミトロプーロスはリハーサルから暗譜で指揮したと言いますから、恐らくこの曲もそうだったのでしょう・・・しかし、超人的な記憶力です。

リハーサル中にミトロプーロスが手で顔を覆っている姿を見て、
ある楽団員同士の会話・・・

楽団員A:「彼は何をしているのですか?」

楽団員B:「頭の中でスコアをめくっているのです!」

~鏡の様な記憶力を示す逸話ですね。


この演奏、第1から第3楽章までは色々と表情を付けたり、アゴーギクを執拗に掛けたりするのが少々態とらしく聴こえますが、第4楽章に至ってミトロプーロスが表現したかったことが真に迫って分かります。

第4楽章は、テンポの変動は相変わらずですが、ミトロプーロスならではの洞察力が威力を発揮して、曲想に合わせた高揚感を見事に創り出しています。オケの縦の線が合わなかったりと荒削りですが、のた打ち回る弦と叫ぶ金管、鋭角的・電撃的な表情、これはこれで説得力のある一つのマーラー像を浮かび上がらせています。

この演奏から、バーンスタインに受け継がれていくマーラー演奏の系譜を見る(聴く)ことが出来ます。

録音状態は、鑑賞に十分耐える程度です。
マーラー・フリークは、聴いてみるべき演奏だと思います。

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コメント

No title

このCDはモノラルでしょうか?。一度聴いてみたいですね。先週は車の中でずっとセル&クリーヴランドのこの曲を聴いていましたが、やはりこのコンビは凄いですねぇ。ライブ盤だけに臨場感あふれる演奏でしたよ。

No title

タカピ~さん、すみません、これはLP(モノラル)です。CDは、Arkadiaレーベルから出ている様です。セル&クリーヴランドも、LPで持っていますよ。一種の怖さ、残酷な感じさえするマーラーですね。

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